矯正歯科

矯正歯科

子どもの矯正(第1期治療)

成長期の間の矯正治療の目的は、顎顔面の骨格的な成長発育をコントロールし、正常な状態へ近づけることです。

子どもの成長と矯正治療

ご両親や親族から受け継いだ遺伝性要因は、子どもさんの顔の発育や歯の大きさに大きな影響を及ぼしますが、これに加えて、口呼吸・舌の位置・姿勢・態癖(頬杖・うつぶせ寝・指しゃぶり)などの機能的要因が、顔の発育や歯ならびに大きな影響を及ぼします。
なぜなら、歯は生まれつき決まった場所に萌出するのではなく、舌と頬や唇の筋肉の力のバランスによって萌出する場所を変化させるからです(下図)。

顎顔面の骨格と筋肉 顎顔面の骨格と筋肉

当院では、顎顔面骨格の成長予測が可能なリケッツ分析(下図)を用い、矯正治療では必須の頭部X線規格写真を定期的に撮影しながら、顎顔面骨格と歯ならびのコントロールを行っています。

リケッツ分析

また、筋機能療法士が常駐しているため、望ましくない機能的要因を排除するための口腔周囲筋のトレーニングを、矯正治療と平行して行うことが可能です(下図)。

床矯正装置や歯を抜かない矯正治療について

最近、「歯を抜かずに治療します」という宣伝文句とともに、成長期の間に顎の横幅を拡大する、床矯正治療を推奨している歯科医院をよく目にします。

現在では、上下の前歯4本が出た状態であれば、将来的にどの程度のガタガタの歯ならびになるか?ということはある程度の確率で把握することができます。
こういった治療を受けられている患者さんは、具体的に何mm拡大する必要があるのか、しっかりとした説明を受けてください。
0.0mmといったような具体的な数値を明示できるはずです。

もちろん、当院でも同じような装置(下図)を使用することは多々ありますが、明確な目標もなく装置代金だけをいただくようなことはあってはなりません。

床矯正装置

また、悪い歯並びというのは、ガタガタの程度だけでなく、上下の顎の骨の前後的なずれ、さらには垂直的な不正が影響を及ぼしていることがほとんどです。 こういった内容を一切説明・治療すること無く、今でている歯だけをきれいに並べようとしても、結局は、すぐに後戻りしてしまったり、なかなか治らなくてトラブルになったりしますのでご注意ください。

矯正治療開始前の検査について

矯正治療開始時には、頭部X線規格写真や顔面写真を撮影し、これを用いた分析・診断が必要です。

頭部X線規格写真 顔面写真

また、必要があれば、顎関節規格写真や顎関節MRIの撮影を行なうことがあります。

顎関節規格写真 顎関節MRI

むし歯や歯周病の治療の際には、必ずその歯の状態が分かるようなレントゲン写真を撮影すると思います。
矯正歯科治療前には、現在の顎顔面骨格を診断するための専門のレントゲン写真が必要です。
それが、頭部X線規格写真です。

歯ならびは、顎の横幅と歯の大きさだけで決まるものではありません。
骨の前後方向と垂直方向の成長量予測は、お口の型取りや写真だけでは判断がつきません。

以上のことより、当然のことながら、矯正治療を開始する時は、矯正治療に特化した診査・診断を実施している医院を受診されることをお勧めします。

成人矯正(第2期治療)

成長期が終了し、上下の12歳臼歯が萌出完了した状態(下図)からは、成人矯正の枠組みに入ります。

上下の12歳臼歯が萌出完了した状態 上下の12歳臼歯が萌出完了した状態

当院では、歯の外側からのマルチブラケット装置・舌側装置・マウスピース型装置など、様々な治療のバリエーションをご用意しています。

マルチブラケット装置 - セラミック+ホワイトワイヤー マルチブラケット装置 - セラミック+ゴールドワイヤー

上図のように歯の表側に装着するマルチブラケット装置もセラミック素材のものを使用し、ワイヤーも日本人の歯の色になじみやすいピーチゴールドやホワイトコーティングされたワイヤーを使用しており、審美面には十分配慮しています。

裏側装置 裏側装置 裏側装置

舌側装置(上図)やマウスピース型装置(下図)は、装置の見た目が気になる患者さんから非常に好評です。

マウスピース型装置

また、成人になるまで不正咬合を治療してこなかった患者さんのほとんどが、顎関節になんらかの問題を抱えています。
こういった患者さんに対しては、マウスピースを用いて顎関節を正しい状態に位置づけた上で、治療を行ないます(下図)。

顎関節の楽な位置と噛み締め時の位置のずれ

歯ならびの治療の目的は、単に歯がきれいに並ぶだけではありません。
患者さんのお口の中で、機能的に調和のとれた状態に仕上げておく必要があります。

マウスピース型カスタムメイド矯正装置

この装置の作製時には、3次元シュミレーションソフトを使用して、治療計画を立案します。 その治療計画を現実のものとするために、CAD/CAM技術を使用して終了時までに交換する数十個にわたるマウスピースが作製されます。 装置が完成するまでに約6週間程度必要です。 また、表側から行なう矯正治療と比較すると、費用は割高になることがあります。

見えない矯正(舌側装置)について

矯正治療の一番のデメリットとして、「見た目が嫌だ」というご意見をいただきます。
そのデメリットを解消する方法が裏側からの矯正です。
正式には、「舌側矯正」とか「リンガル矯正」と呼ばれます。
写真のとおり、人目にはつきにくいので、ご要望に応じて舌側矯正を行なうことが可能です。
また、意外に思われるかもしれませんが、表側に装着する通常の矯正装置と比較して、裏側の装置の方が唾液が行き届きやすいので、むし歯のリスクが低くなります。

一方で、「装置に慣れるまで発音しにくい」「費用が割高になる」といったデメリットも存在します。

舌側矯正に関する詳しい情報は「歯科矯正医のために矯正医が考案した Harmony」「Lingualtechnik - 3M Unitek」(ドイツ語サイト)ご覧ください。

指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)、歯科矯正診断施設基準・顎口腔機能診断施設基準適合施設としての役割

現在、厚生労働省が指定している先天性疾患を有する患者さんへの矯正治療を行なうことができる施設として、認可を受けています。

厚生労働大臣が定める疾患一覧

顎運動解析検査および筋電図検査(下図)を追加検査として行い、保険範囲内での矯正歯科治療が可能となります。

顎運動解析検査および筋電図検査

参考症例(分かりやすい症例を掲載しています)

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